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寝る前のお話
今日は わたしがいつも寝る前に娘さんに聞かせている創作話の備忘録

毎晩毎晩 絵本を2冊読んだ後 ベッドに潜り込むんだけど
そこから お話して〜 のお願い攻撃に負けて 2つくらい その場で創作話を聞かせている

どんなお話がいいの?と聞くと お題が出される訳で

ばいきんまんと一緒に公園に行った話 だとか そういう具体的なシチュエーション指定のときもあれば
抽象的なお題が言い渡されるときもある

昨晩のお題は 「まくら」

ここからはわたしの作ったお話

はなちゃん(娘の仮名とする)が生まれる少し前に
おじいちゃんとおばあちゃんは はなちゃんの為に可愛い 赤ちゃん枕を用意しました
はなちゃんが おんぎゃー!と産まれて 赤ちゃん枕は 初めて はなちゃんの小さい可愛い頭を上に乗せました
赤ちゃん枕は はなちゃんのことが大好きになりました そして自分の仕事にとっても誇りを覚えました
なんてったって 大事な大事なはなちゃんの頭を僕が守っているんだ!という気持ちで誇らしかったからです

毎日毎日 赤ちゃんまくらは はなちゃんの頭を優しく守ってましたが
そのうち はなちゃんは段々とお姉さんになってきて おじいちゃんとおばあちゃんの家から お父さんとお母さんのお家に戻って行きました
そうして赤ちゃん枕は 押し入れにしまわれてしまいました
みんなが 赤ちゃんまくらのことを 段々と忘れていってしまいました

赤ちゃん枕は 暗い押し入れの中で 沢山泣きました
もうはなちゃんの頭を乗せることはできないんだ はなちゃんは僕のことを忘れてしまっただ そう思うと悲しくて悲しくて
どんどん涙が出てきてしまうのです

ところがある日 はなちゃんがお母さんと おじいちゃんおばあちゃんの家でお昼寝をすることになりました

おじいちゃんが押し入れから 赤ちゃんまくらを取り出して ベッドに並べました

赤ちゃんまくらは ドキドキしました
だって またはなちゃんに会う事が出来るんです またはなちゃんの頭を乗せることが出来るんです

赤ちゃんまくらを見た はなちゃんはにっこりと笑って 赤ちゃんまくらを手に取って 
お母さんに これは?と聞きました
お母さんが これはね はなちゃんが産まれたばかりの頃 ずっと使っていた 赤ちゃんのまくらなんだよ と教えてくれました

はなちゃんは 嬉しそうに うんうんとうなづいて 赤ちゃんまくらを ぎゅっと抱きしめました
そして好き好きチュウをしました(頬をスリスリしてチュウする仕草)

赤ちゃんまくらは ぴょんぴょん飛び跳ねたい気持ちを ぐっとこらえました
だって はなちゃんがびっくりしちゃうでしょ?

あかちゃんまくらは 気がつくと泣いてしまっていました うれしくてうれしくって涙がポロポロと出てきました

そして思いました きっとはなちゃんは僕のことをまた忘れてしまうかもしれない
だけど僕はもう泣かないぞ そしてこの日のことをずっと忘れないぞ と思いました

おしまい

この話の後 娘さんはわたしのことをぎゅーっとしに来た
日曜日に実際実家でお昼寝したときの事をベースにした創作話です



by Yuukix_day | 2015-11-10 06:24
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